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リックのファンな理由

リックのファンになった理由は歌の上手さでもなく、50を超えてもまだイケメンな顔が好きなわけでもなく、人柄なのだと自分で思っていました。なんだかそれも違うような気がしてならず、なんなのだろうと考えていました。

インタビューでは同じ質問をされてもいやな顔をせずきちんと答える、真摯に答える。なのににジョークを飛ばしたりもする。サービス精神旺盛すぎる。
気さくだし、とにかく気取っていない。ステージではビックスターそのものなのに、スターにありがちないやな威圧感もない。とてもいい人だ。

人間ができているなと思う。なかなかできる事じゃない。

正直な話、顔が悪かろうが、素行が悪かろうがファンになったような気もする。しかし彼はイケメンで非常に品行方正なナイスガイである。私にとってはそれらはたまたまと言えよう。

そんなリックにも一つ気になることがあった。
時々感じるのだが、たとえばファンサービスとか、若干雑かな^^;と・・・充分すぎるほど親切ではありますが。インタビューも淡々とすぎるかもと思う時もある。

全部全力でやっていたら人間疲れちゃうから、程ほどでいいのにと思いつつも、欲を言えばファンサービスでサインや写真撮影に応じる時もトムクルーズ並みにニコニコし続けファンの心をわしづかみにしてほしい、なんて思ってしまう。

トムはファンサービスが全力過ぎてスターオーラが全開すぎる

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ステージ以外での衣装もいつもおんなじである。
お腹がぽこんと出ているので、せめてステージと同じジャケット着るとかしてほしいと思うのだが、余計なお世話か。
このジャケットも何回見たことか・・・
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自分ではありのままのリックでいてほしいと思いながら、何となく物足りないような気持ちになるこの矛盾。なぜだろうと考えてみた。

彼は27歳で引退を決めた。普通の生活をして、普通の父親でいられる事を望んだ。だからオーラ全開のスター達と違ってとても普通の感覚をもっていると言える。そして自分らしく生きていると言える。

ただ、ファンはやっぱり実力のある彼にもやもやするのだ。

本人は自分の作った曲がたくさんの人に受け入れられているのを見るのはうれしいはずだ。しかし、彼自身は昔のようなスターダムを望んでいる訳ではない。なのに、何年経ってもファンはある一定のスターらしさを望まずにはいられないのかなと思う。言い換えれば昔も今もキラキラした王子様のようにいて欲しい。(またはポールマッカートニーのようなベテランアーチスト風にどっしりとしていて欲しい)特にここ数年は50のヒットもあり、ファンがリックに対してそう思う気持ちは強くなってしまったのかもしれない。

だから素の本人を前にきっとファンは他のビッグアーチストと同じような期待を寄せてしまうんだろう。そして私もやっぱり勝手な期待をもった一人だ。

彼自身はファンが自分の事を何と言おうが、「構わない、放っておけばよい」と割り切ることができる。だからファンは好きな事を言ってもいいのだが、きっとリックはどのアーチストよりも頑固に自分のペースを貫くことだろう。だからきっとこの物足りなさ感はきっと埋まらないと思う。別にポールみたいに大御所になる必要もないのに、なんてファンってものは勝手なんだろうと思ってしまう。

なんて言いながら、実はリックだって少なからず葛藤もあるだろうなんて思う。そういう人間臭さのようなものが好きなのかなあなんて思っている。

勝手な妄想ではあるけど、想像するにリックとて日々いろんな葛藤と戦っているかもしれない。本当はもっとプロモーションもしたらファンを喜ばせられるのに、なんて思っているのかもしれないが、いつもどこかで小さな妥協を繰り返しているはずだ。そんなところに私は勝手に自分との共通点を見出して、お手本にしたいなあなんて思うのだ。これが私が彼のファンである理由なのだと思っています。

余談:
人間無理をし過ぎるとなかなかうまくいかない事が多いものだなあとしみじみ思う。
年を重ねてもすべての面でずっとビックスターを演じていられるトムクルーズや郷ひろみみたいな人は特別だ。西城秀樹はまじめすぎる性格なのか、無理なダイエットやトレーニングで2度も脳梗塞を発症し、歌手としては大変つらい言語障害が残った上2018年の急逝は記憶に新しい。

人間自分のペースで歩むのが一番だが、実は自分のペースを見つけて無理せず生きる方が大変なのかもしれない。その点、リックは人生の早い段階で自分のペースを作ろうとしていた。若い段階での決断に感心せずにはいられない。

余談2:新御三家の中でリックに一番近いのは野口五郎だろうか。3人の中で一番音楽オタクだし、今でもマイペースにミュージシャンとして活躍している。久々にテレビで見たら若いなあと思ったら63歳とかびっくりした。リックと関係ない話ですけど。ちなみに新御三家を引き合いに出していますが、私自身は彼らの世代じゃないです。もうちょっと後のたのきんトリオ位の世代です。これもどうでもいい話ですけど。